2006年 第9回日本語スピーチコンテスト2位入賞

「あいさつ」 ブン・ソチア

皆さんはお客さんとしてよその家におじゃましたことがあるとおもいます。
その家の人に会ったとき、初めに何をしますか。あいさつをするでしょう。
あいさつする言葉はどの国でも使われています。日本では、おはようご ざいます、こんにちは、こんばんはなどが使われているでしょう。私の国 カンボジアでよく使われている言葉は1つだけです。それは「チョムリアップ スー」です。

これから私はカンボジアのあいさつする習慣についてお話したいと思います。
カンボジア人が「チョムリアップスー」という言葉を使うのはよその家を訪ねる ときです。必ず手を合わせてあいさつする習慣があります。なぜそのときに あいさつしなければならないのでしょうか。私はよその家におじゃまするときは その家の人に対して尊敬の気持ちを表さなければならないからだと思います。
もしあいさつをしなかったら、その家の人に非常識な人だと思われてしまうで しょう。

しかし残念なことですがカンボジアにはあいさつする習慣がない人もいます。
特に今の若い人に多いです。これから私の友達を例としてお話したいと思い ます。

ある日学校に行きましたが、先生が来なかったので友達が私の家に遊びに 来たいと言いました。私の家は孤児院センターです。私は彼を家に連れて 来る前に、「もしセンターの管理人さんや日本語の先生に会ったらきちんと あいさつして下さい。」と彼に言いました。連れてきたとき日本語の先生に会 ったので、私は先生に「ただいま」と言いました。しかし、彼は先生が「チョムリ アップスー」と言ったのに何も返事をしませんでした。皆さんはもし誰かにあい さつしたとき、相手の人が無視して何も返事してくれなかったらどんな気持ち になりますか。そしてその人をどう思いますか。

私は小さい頃、あいさつすることについてはあまり考えていませんでした。
しかしセンターに来て、指導員の日本人と一緒に住み始めてから、お客さんが 来たときはきちんとあいさつするように教えてもらいました。私がセンターに来 たお客さんに初めてあいさつしたとき、彼らはうれしそうに笑って返事してくれ ました。そして、そのあとで色々な話をたくさんしました。そのとき私はあいさつ が大切だということがよくわかりました。もし私があいさつしなかったら、親しく 話をすることができなかったでしょう。今、あいさつは自分の習慣の1つになり ました。

私は自分の友達を失礼な人だと心の中で思いましたが、もしかしたら彼は前の 私と同じで、あいさつのことをあまりよく理解していないのかもしれません。私は 彼に「どうして先生にあいさつしなかったの」と聞いてみました。すると彼は、 「恥ずかしくて言えなかった」と答えました。たぶん友達は小さい時から誰にも あいさつのことを教えてもらう機会がなかったので、あいさつする習慣を持って いないのでしょう。私は「あいさつするのは大切な習慣ですから恥ずかしいこと ではありません。あいさつしないことのほうがとても恥ずかしいんですよ。」と アドバイスしました。

皆さんはあいさつについてどう思われますか。人間の毎日の生活の中であいさつ はとても大切なことです。あいさつをしなければ尊敬することもできません。
そして、相手の人を尊敬できなければ、その人と付き合うこともできなくなってしま います。「チョムリアップスー」私はこの言葉をこれからも大切に使っていきたいと 思っています。