2007年 第10回日本語スピーチコンテスト2位入賞

『謝る言葉の大切さ』 ジェム・ソパナー

世界には約200の国があってそれぞれに国語があります。私はカンボジア人ですから、毎日の生活の中でクメール語を話します。そして私は日本語 と英語も勉強しています。

皆さん、言葉について考えたことがありますか?話し方によって丁寧じゃ なくなったり失礼になったりすると言う話をよく耳にします。話すことで人と 人はけんかにもなりますが、よく話し合えば解決することもできると思います。

問題を解決するためにどんな言葉をつかいますか。私はこれから1つの 言葉についてお話したいと思います。

「ごめんなさい」という言葉です。クメール語では「ソムトー」、英語では 「アイムソーリー」と言います。言葉は違いますが、意味は同じです。
皆さんはこの言葉を使ったことがありますか?どんなときに使いますか?
これは誰でも知っている言葉です。「ごめんなさい」は誰かに失礼なことを してしまったときに使います。もし誰かが自分に失礼なことをしたらどんな 気持ちになるでしょうか?怒って嫌いになるかもしれません。でもその人が 謝って「ごめんなさい」という言葉を言ったら、あなたは許そうと言う気持ち になると思います。皆さんは誰かが自分に失礼なことをしてしまったときに その人を許してあげたことがありますか?

私の家族は貧乏でした。父と母は朝から休まないで働いていたので、 言葉の使い方についてあまり教えてくれませんでした。私はよく、悪い言葉 を勝手に使っていました。悪い事をしたとき謝らないこともたくさんありました。
小さい頃はあまり人の気持ちがわからなかったのでよく周りの人に迷惑を かけていました。でも村の人たちは誰も私にアドバイスしてくれませんでした。
今、私は家族と離れて街の孤児院に住んでいます。孤児院には私にアドバ イスしてくれたり教えてくれる指導員がいます。「もし誰かに迷惑をかけたり 失礼なことをしてしまったら、きちんと考えてから『ごめんなさい』と言う言葉 で謝りなさい。」指導員はいつも子どもたちに言っています。

ある日のことです。私が教室の前で遊んでいたとき、水たまりを踏んでしま って、隣の学生の服を汚してしまいました。そのあとで彼の顔を見ると怒った 顔をしていました。私はどうしようかなと考えましたが、もし今謝らなかったら 彼はきっと怒るだろうと思いました。彼の近くに行って言いました。
「ごめんなさい。あなたの服を汚すつもりはなかったんです。どうか許して ください。」すると彼は優しく言いました。「うん、大丈夫ですよ。」そしてその 後で「水たまりの近くで遊ばないほうがいいですよ、危ないですから。」と アドバイスしてくれました。私はその言葉を聞いてとてもうれしかったです。
何日かして私は彼に会ってよく話すようになりました。一緒に遊んだりして、 私と彼は友達になりました。もし指導員が私に謝る言葉について教えてくれ なかったら、私は何もしなかったでしょう。そして私と彼は友達にならなかった と思います。

皆さんは言葉の使い方についてどう思われますか?私は自分で謝った経験 の後で、言葉の大切さについて前よりもっと考えるようになりました。

人間の生活の中で話すことはとても大切なことです。言葉にはいい言葉も あるし悪い言葉もあります。ですから、気をつけて話さなければなりません。
私は今、相手のことをよく考えて話すように気をつけています。自分で話す 言葉には自分に責任があります。きちんと話せば問題は起こらないはずです。
私は「ごめんなさい」という言葉を言えるようになりました。私はこの言葉をこれ からも大切に使っていきたいと思っています。